筋トレメニューあり⁈陸上アスリートのための腸腰筋の鍛え方

筋トレメニューあり⁈陸上アスリートのための腸腰筋の鍛え方

足を速くするために、最も大切な筋肉である腸腰筋。この筋肉を鍛えることが出来れば、競技実績が上がること間違いありません!そんな腸腰筋について、走りと繋げてご紹介します。後半にはオリジナルメニューもありますので、是非ご覧ください。

腸腰筋とは

腸腰筋とは、腸骨筋と大腰筋(+小腰筋)の総称で、3つの筋肉で腸腰筋群と表記されることが専門的ですが、一般的には腸腰筋でOKです。しかし陸上競技を専門的にやる上で、腸腰筋を一まとまりと考えてしますのは、危険です。なぜならば、腸骨筋の使い方と大腰筋の使い方は異なるからです。腸骨筋は、骨盤から大腿部にまたがっている筋肉で、大腰筋は、腰椎から大腿骨にまたがっている筋肉です。つまり、腸骨筋は、下半身から下半身、大腰筋は、上半身から下半身と筋肉の中で唯一上と下を繋ぐ筋肉であることです。唯一といえば、どれだけ大切なのかご理解頂けるのではないでしょうか?

 

腸腰筋の働きとは

先にもお話しした通り、腸腰筋は、腸骨筋と大腰筋の二つに分類されます。腸骨筋は、足を引き上げる動きです。陸上競技で例をあげますと、俗にいう腿上げ動作です。

膝を高く上げ、体幹部と太腿の筋肉の角度が90度になるようなイメージです。良くコーチや監督から言われる表現で言うならば、足は股関節であげるようにという訳です。大腰筋は、意識的に動かせる腸骨筋とは種類が異なり、伸ばされて初めて縮もうとするものとお考えください。

例えば、輪ゴムを大きく引き伸ばした時、後ろに引けば前に飛んでいきます。当たり前のことですが、大腰筋に関しても、同じように考え、後ろに足が大きく伸ばされれば、前方向に跳ね返ってくるということです。この大腰筋が強ければ、輪ゴムが太いことになるので、より強力な前方向への力が生まれます。

つまり、陸上選手において大腰筋の強さが、より前へのストライドを生み、素早く縮もうとするピッチを上げることにも繋がるという訳です。

スピード=ストライド×ピッチ、その両方を叶えてくれる大腰筋を鍛えない訳にはいきませんね。この大腰筋が太いか細いかで、スプリント能力に影響してくる訳ですが、黒人選手の大腰筋と日本人選手の大腰筋の断面図はかなり違います。

人種が全てではありませんが、各国TOPレベルの選手で、これだけの大腰筋の太さの差があります。姿勢を見てもわかるように、黒人選手のお尻はものすごくプリッとしています。

これは、大腰筋が強いため骨盤をより前傾させてくれている証拠です。大腰筋が弱い選手が、黒人選手の真似をしようとして腰を強く入れたとしても、強度に耐えることはできず、足が前に出てこないので、無理な模倣はやめた方が良いと思います。

現在の日本選手にもハーフ選手が多く出てきていますので、日本人の技術が混ざりあえば、ものすごい成果が出るかもしれませんね。といっても人種で全て諦めていては、今以上の発展はあり得ませんので、黒人選手に比べて劣っていると思われえる大腰筋をしっかり鍛えていかかなくてはなりません。

赤ちゃんの頃は、日本人でもプリッとした骨盤の前傾ができいる訳なので、大人になってもできないことはありまえん。小学生、中学生、高校生からでも遅くなく、何をどうすれば足が速くなるのかを考え、今後のトレーニングに生かしてほしいです。

腸腰筋の筋トレを行うべき理由

マラソン 疲れない走り方

腸腰筋を筋トレするとこんな効果が

①ピッチが速くなる

陸上競技においてピッチ(回転)が速くなることは、車で言うエンジンのようなものです。速く動けば速く走れる、イメージしやすいですね。足が後ろに伸ばされた後に急激に縮む動作が強ければ、それだけ足が前に速く出てくることになります。

筋肉はゴムみたいなもので、強く伸ばされれば勢いよく戻ります。太くて柔軟性があるゴムであるほど、勢いは増します。ただし、走り方が適切でなけば腸腰筋の恩恵を受けることができないと考えています。

②ストライドが増える

ピッチと同じく陸上競技において必須次項のストライド、車で言うならタイヤのようなものです。坂の上から同じ重さの大きな玉と小さな球を転がした時に、どちらの速度が速くなるでしょうか?初速は小さい球、最高速は大きな玉です。

陸上競技には、この例が非常に良く当てはまります。陸上競技の短距離走は、最初負けていても最後に勝てばよいスポーツです。私は、初心者であればあるほど、ストライドを意識した練習を推奨しています。ピッチと同じように、太くて柔軟性があるゴムが縮むことで、より前方への強い力が発生します。輪ゴムも遠くへ飛びますよね。一歩が大きければ、一回の出力で大きく進めるようになるため、有利と言えます。ただし、ジャンプなどの上下動や大股などのスムーズな重心移動を妨げる行為をすると逆に無駄が生まれ、遅くなりますので注意が必要です。ただ大きく走れば良いものではありません。

③上半身と下半身の連動性が生まれる

冒頭で腸腰筋は、腸骨筋と大腰筋(+小腰筋)のに分けられると書きましたが、その中で大腰筋は、筋肉の中で唯一上半身と下半身を繋ぐ筋肉なのです。つまり腸腰筋をうまく扱えるようになるということは、上半身と下半身の連動性を高めることに繋がるのです。腕は腕で振り、足は足で上げ、お互いを別々のものとして扱っているようでは、走りもどこか小さい走りになってしまいます。まずは、腸腰筋がどうこうよりも、例えば左腕を前に振りながら、右足を前に出すとか、右腕を後ろに引きながら右足を前に出すなど、4つの連動性を意識するようにしていきましょう。熟練度が上がれば、腸腰筋を意識して、足を上げ、腸腰筋を意識して腕を振れるようになり、つまり同時に二つのことをできるようになる訳です。あくまでも一流の感覚として書いていますので、いきなりできるようになることはありません。

④体幹が強くなり走りのブレが少なくなる

腸腰筋は、正しい姿勢を作るために必要な筋肉です。骨盤を前傾させるために必要な筋肉なので、背中が丸くなったり、猫背になったりすることを抑制し、速く走るために下半身の力を前方向により強く発揮するための姿勢を作ることができます。

もちろん腸腰筋が強くなれば、外力から耐える力も強くなりますので、当然体幹のブレは少なくなっていきます。ただいくら姿勢を作る重要な筋肉と言えど、腸腰筋だけに頼るのではなく、腹直筋や腹斜筋、脊柱起立筋群もお腹周りの重要な筋肉なので、バランスをとる必要があると考えます。

⑤姿勢が良くなり、自発的動作が生まれる

姿勢を正し、自由にコントロールできるようなると、重心移動を体幹部で扱うことができるようになります。例えば、直立姿勢(気を付け)は、前にも後ろに行かずニュートラルな姿勢なのでその場にとどまり、猫背や背中が丸い姿勢は、かかとに重心が行き、極端にやれば後ろに下がることになります。

腸腰筋を意識し骨盤の前傾姿勢をとると、つま先に重心が行き、勝手に前に出てしまいます。つまり、姿勢が悪いということは、勝手に前に出てしまう自発的な動作を消していることになります。なんてもったいないことでしょう。もし無意識的な前への重心移動が身に着けば、走りがもっと楽になるのではないでしょうか。100m走ではもちろん、マラソンにも大きく影響する姿勢です。

⑥接地が上手くなり怪我が少なくなる

怪我の発生は、足の着き方、着く場所に大きく起因すると考えています。足の上げ方は、大きく分けて3種類あり、小さい順に足首で上げる、膝で上げる、股関節で上げるとなります。

下腿の筋肉や大腿前部の筋肉を中心に走っていると膝の上げる角度や方向が安定せずに、接地の場所が重心の奥、手前、下、左右などランダムになります。

例えばその場で、高速で足踏みをすると、股関節で扱える人は、ほぼ動きませんが、膝中心に動かしている人は、接地の場所がバラバラになり、前に出たり後ろに下がったりを繰り返してしまいます。

股関節で足を上げるということは、引き寄せるであり、膝で足を上げるということは、押し上げると考えると分かりやすく、荷物運びを例にあげますと、荷物の下に入り込んで押し上げるよりも、上からロープで引き寄せた方が、重力に対して垂直になるため、余計な軌道修正が必要なくなります。

股関節では、引き寄せて力を抜くだけなので、同じ場所に戻ります。膝では、押し上げて、さらに押し下げるので、行きと帰りの道が変わりやすいです。そのため、接地の位置が不安定になるということです。

重心の手前に足をつけば、つまずくような潰れた姿勢になり、重心の奥に足をつけば腰が遅れた丸まったような姿勢になります。膝の意識を極限まで少なくし、腸腰筋で引き寄せる意識で走れれば、自然と重心の真下に接地することになり、安定感が生まれます。

逆に、不安定ということは、重心の真下に足をつくことができないため、足に大きな負担がかかってしまうリスクが増えるということです。


ただジャンプしているようですが、大腰筋を意識し、上半身と下半身を繋いでいます。普通により跳ぶよりも、はるかに回転力を上げることが可能です。正直かなりマニアアックな技術なので、初心者の方は参考程度が良いかもしれません。

筋トレに重要なこと

・形をきれいにすること

フォームづくりもと同じように、正しいやり方できれいな形を覚えましょう。間違ったやり方でやると、成長する筋肉も変わりますし、走りに繋がりにくくなってしまいます。また、怪我の危険性も増えますので、注意しましょう。

筋トレは、一日頑張れば効果がすぐに出るものではなく、継続が必要不可欠です。筋トレに限らず、全てにおいて継続は必要ですので、諦めないことが大切です。3ヶ月を機に成長を感じ始めることが多いので、頑張りましょう。

腸腰筋トレーニングは、ベンチプレスやスクワットのようなウエイトトレーニングのように、重りを扱う内容でないので、追い込むというよりは少ない回数でもよいので、毎日積み重ねるようにしましょう。トレーニングというよりは、補強運動に近い印象です。

筋トレ中に意識することとは

腸腰筋トレーニングは、動かす意識の仕方を間違えると、全く別のトレーニングになり兼ねません。例えば、立位で足を上げて腸腰筋を鍛えようとした場合、足を上げるといってもどの関節で足を上げるかを明確にしなくてはなりません。

足には、足首、膝、股関節、と足を持ち上げるための関節がありますが、どの関節を意識しなくてはならないのでしょうか?順を追って考えてみます。

足首で足を上げるとは、つま先立ちになり足の裏を後ろに向けた状態です。膝が少し持ち上がりましたね?低いですが足が上がりました。次に膝で足を上げるとは、膝を前に出しながら、膝の角度を小さくする状態です。膝が大きく上がりましたね?

股関節で足を上げるとは、腿の付け根を意識して、足を引き寄せる状態です。膝が大きく上がりましたね?膝で足を上げたときとの違いは、膝の角度と足首の位置です。股関節で足を上げると、腿の角度は水平、膝の角度は約90度、足首の位置は膝の下にいます。

この時、背筋を伸ばし、軽くお辞儀した姿勢を作ります。頭が先頭でお尻が後ろになりました。この状態を骨盤前傾位といい、腸腰筋で足を上げるためには、この姿勢をキープした状態で、股関節で引き寄せなくてはなりません。

上体がひっくり返ったり、背中が丸まってはいけません。この意識を様々な姿勢でトレーニングすることになるので、常に考えるようにしてください。

筋トレ前、筋トレ後にストレッチを行う

筋トレ前には、必ずストレッチをしましょう。筋肉は、ゴムのようなものなので、寒いときは冷え固まりやすく、温めると伸びやすくなります。ウォームアップは、温めます。クールダウンは、筋トレをして温まりすぎた筋肉を冷やし、気持ちよく休める状態に戻します。温まりすぎて興奮しているから、冷まそうといったイメージです。

ストレッチには、筋温の上昇、関節可動域の向上、のように怪我の予防やトレーニングをより効果的に行うために、自由に動ける幅を柔軟にしておく必要がります。身体が硬いと、余計な力みを生み、意識したい筋肉だけに集中できません。

腸腰筋の筋トレの場合、腹筋群の深層筋なので、意識的に伸ばすことは難しいですが、腹直筋をや腹斜筋を伸ばしたり、腰の横、前腿、腿裏など、骨盤位付着している筋肉を十分にストレッチしましょう。同様に筋トレ後は、疲労回復のため、柔軟性の向上のため、ストレッチをしましょう。

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腸腰筋の筋トレの種類

腸腰筋鍛え方

股関節引き寄せ(両足、片足、交互)

腸腰筋の筋トレの基本と言える種目です。何事も基本が大切ですので、キレイな形でしっかり行いましょう。寝て行うことで、余計な筋肉意識がいかず、集中的に鍛えることができるので、まずは寝ながらやってみましょう。姿勢ややり方により、負荷が変わってくるので注意してください。

筋トレ中は、腹筋運動のようにお腹に膨らませて力を入れるのではなく、少しへそを凹ませる姿勢を維持しましょう。このドローインという姿勢は、走る時も有効ですので覚えましょう。

股関節引き寄せAB

初歩的な方法です。仰向けに寝ます。初歩的な場合は、腰を地面に付けるようにしてください。かかと、お尻、腰、背中、頭が地面に付いている姿勢を作ります。無意識で腰が浮いている場合は、過度な反り腰となり負担がかかりますので、注意が必要です。

どうしても腰をそってしまう場合は、頭を起こすか頭か背中にまくらをいれて上体を起こしてください。その姿勢で、股関節を引き寄せたり伸ばしたりします。引き寄せるポイントは、膝と足首の位置です。

足首の位置が低く膝が山のように立つのではなく、つま先が常に上を向き、足首の位置が常に膝と並行を保つようにしてください。伸ばした時も引き寄せたときも、膝と足首の位置は同じで、股関節のみ動かしているとイメージしてください。

両足を引き寄せる、片足ずつ引き寄せる、交互に引き寄せるなど、バリュエーションを増やして筋トレしましょう。また、初歩的な場合は、一回一回、股関節を伸ばした後に、着地してください。慣れてきたら、股関節を伸ばしたらその場で止めてから、また動き出しましょう。

股関節引き寄せ2C

次に応用編です。仰向けに寝るまでは同じ、先ほどは地面につけていた腰をあえて浮かせます。ただし意図的に浮かせますので、しっかり固定できる姿勢維持力が必要です。かかと、お尻、肩、頭、が地面についている姿勢を作ります。

お尻と肩をできるだけ近づけるようにして、骨盤を前傾させます。この姿勢をキープしたまま、先ほどと同じことをします。股関節を引き寄せにくくなりますが、腸腰筋を使うイメージをより意識できます。動かし方は似ていても、意識する関節、姿勢の取り方で、効果や走りへ繋がり方が全く異なります。

速く走るために、どのような姿勢でどのように動かすかを考えながら取り組みましょう。股関節を引き寄せたときに、腰が丸くなりやすくなるので、姿勢を崩さないように耐えましょう。最大値に引き寄せた時、膝を開かないように注意してください。膝の間にボールを挟む方法も良いと思います。

下記参考動画

立位の姿勢での筋トレ

姿勢の作り方 コーンまたぎ 最大後屈 ハードルくぐり

立った姿勢で行います。寝て筋トレするよりも、より走りに近づていることを考えて取り組んでください。寝てやるよりも、バランスをとりづらく意識的に腸腰筋をイメージするは難しくなりますが、走りに近づけるには避けて通れません。走っている時は、もっとバランスが悪いので、立っていてもできるようにしましょう。

立位姿勢の作り方

姿勢の作り方は、気を付けの姿勢からお腹を少し凹ませ、軽くお辞儀します。頭が先頭で、お尻が後ろになります。骨盤が前傾している姿勢です。つま先に軽く体重を乗せましょう。かかとが浮くのはやりすぎです。この姿勢を崩さずに、筋トレをしていきます。

コーンまたぎABC

膝くらいの高さのコーンを前に置き、姿勢が崩れない程度に股関節で足を引き寄せます。軸足の膝を伸ばし、お尻で支えましょう。引き寄せると身体が後ろに倒れそうになりますが、腸腰筋を意識するには、足を引き寄せながら、骨盤を前傾する必要があります。

ですので、足を上げることよりも、お腹の下の部分と足の根元を近づける意識が必要です。上手く出来れば、足を上げるごとに体幹部が少し前かがみになります。姿勢を崩さないように、コーンの左右に移動させます。地面に着くすれすれまで、足を下ろし、繰り返します。反動は必要なく、地面に着くすれすれの切り替えしポイントで、腸腰筋で一気に引き寄せるようにやりましょう。

最大後屈C

肩幅程度に足を開き、正しい姿勢を作ります。その姿勢を崩さないように、骨盤の全面から腸腰筋を伸ばすように後ろに反り返ります。

腹筋で行っていると、後ろに倒れたときに、体幹部がくの字になりますので、骨盤を前方に押し出すように伸ばし、骨盤、へそ、胸、顔、頭頂部、の順番で起き上がるようにしましょう。

同様の種目に、ハードルくぐりがあります。陸上選手ですとやったことがあるかもしれませんが、意識一つで鍛える場所は変わってきますので、このやり方をハードルくぐりにも生かしてみてください。

下記参考動画

どんな練習でも鍛えたい場所を意識することで、全く違う効果になります。
とにかく考えて実践してみましょう。

筋トレメニューあり⁈陸上アスリートのための腸腰筋の鍛え方(3/4)>>

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